- 房総半島を西から東へ横断してみました。田園風景の中、サクラと菜の花に包まれた路線に揺られて1時間弱。千葉県
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【旅の景】2024年5月見学
上総中野駅は小湊鉄道小湊鉄道線といすみ鉄道いすみ線の終着駅となっており、両線を乗り継ぐことができます。今回は五井駅から小湊鉄道線で上総中野駅へ、同駅でいすみ鉄道いすみ線にのりかえ大原駅まで、房総半島を西から東へ横断してみたいと思います。この動画は、後半としていすみ鉄道いすみ線 上総中野~大原間の乗車の様子をお届けします。
今回乗車した小湊鉄道ですが、そもそもは上総中野駅が終点ではなく、さらに先、安房小湊までを目指す計画でした。房総半島中央部の交通の便を図る目的の他に、日蓮宗にゆかりのある安房小湊までの参詣客輸送を目的の一つにしていたため、房総半島を縦断するルートが計画されました。そして上総中野まで到達したところで諸般の事情で断念してしまいました。
一方いすみ鉄道ですが、木更津と大原を結び房総半島を横断する目的で計画された路線の一部です。前身は大原~大多喜間の夷隅軌道などでした。大正時代に改正鉄道敷設法により「千葉県木更津ヨリ久留里、大多喜ヲ経テ大原ニ至ル鉄道」が挙げられたことから、既設の夷隅軌道は木更津側の千葉県営鉄道久留里線とともに国営化され、木原線(大原~大多喜間)と久留里線(木更津~久留里間)となりました。後に木原線は上総中野まで、久留里線は上総亀山までが延伸され、現在の路線形態となりました。その後国鉄改革の一環で木原線はいすみ鉄道に転換され、現状の路線網となりました。小湊鉄道もいすみ鉄道も結果的に当初の目標を果たすことはできませんでしたが、終着駅で接続することで形は違いますが房総半島の東西を連絡する目的を果たしたということになりました。
今回は東京湾側の五井駅から太平洋側の大原駅まで、小湊鉄道といすみ鉄道を乗り継いで房総半島を西から東へ横断してみました。五井駅を09:06に出て大原駅に11:24に到着、138分の移動時間だったわけですが、JR東日本の内房線~外房線を乗り継いで大原に向かった場合、五井駅を同じく09:06も出発して、普通列車のみの乗り継ぎでも大原着は10:49、移動時間103分、運賃は1170円と、早くて安いのが実情で現実的です。したがって小湊鉄道~いすみ鉄道のルートは、この両線沿線に目的をもって乗車することとなるでしょう。そのためにも両社には沿線の魅力をもっともっと掘り起こしてアピールしてもらいたいと思います。
※関連動画
・【旅の景】小湊鉄道線に乗ってみた:房総半島横断旅その1 五井~上総中野間
https://youtu.be/-07HUfGLaaM