- DMVに乗ってきた 阿佐海岸鉄道のDMVに乗りに行ってきました。徳島県
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【旅の景】2022年4月見学
2021年12月にDMVを導入した阿佐海岸鉄道 阿佐東線に行ってきました。
前日までは徳島での出張案件の業務日で翌日は予備日として取っておりました。業務は滞りなく進み当日空きができたため徳島周辺の行き止まりや分岐の様子を見学するつもりでしたが、あいにくの雨。それもけっこうな雨量の予報。なので急遽予定を変更してDMVの試乗となったわけです。
まずは徳島駅から牟岐線で2時間かけて阿波海南駅まで。この牟岐線、実に40年ぶりの乗車。
阿波海南駅から道の駅宍喰温泉行きのDMVに往復乗車。車両はマイクロバスからの改造で基本構造はバスです。つまりバスが鉄道路線に乗り入れるという形をとっています。往復約70分、鉄道モードとバスモードの両方を乗車体験してきました。
※乗ってみての感想(1往復してみての個人的感想です。)
乗り心地については、ハッキリ言ってあまり良いとは言えないと思います。市販のマイクロバスに線路の走行装置を付加した構造のため単純に重量増となっており、道路走行では重すぎるのでは。反面鉄道走行に対しては逆に軽すぎるのではなかろうかと思われます。
路線としては、現行路線ルートではほぼ意味がないように感じます。鉄道線の走行スピードが60km/h程度であること、甲浦駅から国道まで離れていること、モードチェンジに時間がかかること、などにより阿波海南から甲浦まで国道を通ってもほぼ時間は変わらないのではないでしょうか。今のままでは交通機関というよりも物珍しいアトラクション的な乗り物という域を出ないようにも思います。できれば鉄道線の走行距離を長くし走行スピードを100km/h近くまで出すことで、並行道路経由より大きなアドバンテージを確保できないと、路線バスのほうが多少時間は伸びても便利な結果となってしまいます。
ルートも現行のメインルートは甲浦から引き返す方向に路線が設定されているため、あまり意味がないように感じます。やはり日和佐海岸や室戸・奈半利方向への路線とすることの方が順当のように思います。
ただ線路と道路の相互乗り入れ走行ができる機構というのは大変面白いもので、それ自体が観光資源として成り立つ可能性を感じます。そして周囲の観光地や地域拠点を鉄道を介して結ぶ路線として期待したいものです。現在は鉄道事業者と地域とが連携した社会実験的な要素が強いものですが、欠点や利点を洗い出し発展していってもらいたいものです。