金田分岐:平成筑豊鉄道 伊田線 × 糸田線 ※過去画像シリーズ

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金田分岐:平成筑豊鉄道 伊田線 × 糸田線 ※過去画像シリーズ かつての石炭輸送華やかなりし頃の名残を今にとどめる路線同士の分岐福岡県

【分岐の景】過去画像
今回は平成筑豊鉄道伊田線と糸田線の分岐、「金田分岐」をご紹介します。
平成筑豊鉄道伊田線は直方~田川伊田間16.1kmの路線です。伊田線は沿線で産出される石炭を集約して輸送する幹線的な役割を持つ路線で、明治から昭和中期までの期間の旺盛な石炭輸送を支えていたこともあり、非電化ながら複線となっています。一方糸田線は金田~田川後藤寺間6.8kmの路線です。伊田線と同じく石炭輸送のための路線でしたが、筑豊地区に網の目のように張り巡らされた支線群の一つで、非電化単線の路線です。
伊田線と糸田線は、金田駅構内下り方の2組の分岐器で分岐をした後、約750mにわたり複線(伊田線)と単線(糸田線)が並走して分離していくという、ダイナミックな分岐風景となっています。金田駅構内は変則的な2面4線の配線で、1番線が伊田下り本線、2番線が伊田上り本線、3番線が伊田副本線行き止まり、4番線が糸田線行き止まりとなっています。1番線は伊田線下りと糸田線下り列車の出発が可能で、伊田線列車の他、直方方面から糸田線に直通する列車が使用します。糸田線線内折り返し列車は4番線を使用します。なお3番線は見学時において信号は活きてはいましたが、永らく使用されていないように見られました。
筑豊地区は国内有数の石炭産出地域で、地域内には網の目のごとく運炭路線が張り巡らされていました。しかし昭和高度成長期におけるエネルギー転換政策に伴い産出量が激減し、多くの路線も廃止となってしまいました。現在では伊田線も糸田線も地域の中心都市間を結ぶ路線として生き残り、往時の旺盛なる石炭輸送の名残を感じさせる分岐の風景を今に残しています。

分岐の形式  :並走型
構内配線の分類:線路別

※関連動画
金田駅行き止まり:平成筑豊鉄道 伊田線・糸田線
https://youtu.be/h7FEr3fL0sE
金田分岐 平成筑豊鉄道 伊田線×糸田線
https://youtu.be/lq-ZdOTw36w

※分岐駅の形態別分類 http://railscape.blue.coocan.jp/junction/junction-3.htm
 鉄路ノ景/分岐の景 http://railscape.blue.coocan.jp/junction/junction-2.htm
 鉄路ノ景 http://railscape.blue.coocan.jp/railscape_top.htm