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【小ネタの景】単線化された筑豊本線:JR九州

アシヲヂ / ashiwodi

100年が経過した下り線遠賀川橋梁補修のため中間~筑前垣生間を複線から単線に。福岡県

【小ネタの景】2024年10月見学
筑豊本線は福岡県若松駅を起点とし、旧産炭地である直方・飯塚地区を経由し、鹿児島本線原田駅を終点とする66.1kmの路線です。沿線には福岡県筑豊地区を象徴する「遠賀川」が流れており、筑豊本線はこの川を合計3回渡ります。この度補修が行われるのは中間~筑前垣生間の「遠賀川橋梁」で筑豊本線が遠賀川を渡る3ケ所の橋梁のうち最も下流側に設置された橋梁です。現在の筑豊本線は若松~飯塚間において複線となっており、遠賀川橋梁においては下り線が鋼製トラス橋と鋼製ガーダー橋、上り線がコンクリート桁橋となっています。そして今回補修工事がなされるのは下り線、プラットトラス11連とスルーガーダー1連で、1923年に架設され今年で101年となり、「日本の近代土木遺産」にも選定されてる橋梁です。今回この下り線橋梁を補修するにあたり、2022/09/23より下り線を休止させ上り線1.8kmを単線化して対応することになりました。
中間~筑前垣生間の運転経路です。下り列車は中間駅上り方で分岐器を右方向へ進み、2番線に入ります。そして中間駅下り方で上り線に進入。そのまま上り線を逆進。遠賀川橋梁も上り線を走行します。遠賀川橋梁を渡りきった所で筑前垣生駅上り本線に到着。さらに進み、筑前垣生駅下り方約300m地点に新たに設置された分岐器を通過し、従来の下り線へと復帰します。中間駅の構内配線は従来のものをそのまま流用することができたため、大きな軌道工事は筑前垣生下り方の分岐器新設のみだった模様です。なお信号機の配置等を観察すると、この単線区間は中間駅構内扱いということになっているものと思われます。